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年金の繰り上げ・繰り下げ おすすめの受給開始タイミングとは?

2024.1.17
年金の繰り上げ・繰り下げ おすすめの受給開始タイミングとは?

年金の繰り上げ・繰り下げ おすすめの受給開始タイミングとは?の記事をご紹介します。

受給金額は、受け取り時期によってどれくらい変わる?

年金の受給開始は原則65歳からですが、事情に合わせて「繰り上げ受給」もしくは「繰り下げ受給」を選択することができます。 「繰り上げ受給」では60歳から64歳の間に受給を始めることができます。1か月単位で早めていくことが可能です。繰り上げを行った場合、月々の受給額は1か月繰り上げるごとに0.5%ずつ少ない額となります。減額率は「0.5%×繰り上げ月数」で計算されることとなります。 一方、「繰り下げ受給」は66歳から70歳の間で1か月単位で受給を遅らせることができる制度です。1か月遅らせるごとに月々の年金受給額は0.7%ずつ増加します。増額率は「0.7%×繰り下げ月数」で計算されることとなります。

受給金額は、受け取り時期によってどれくらい変わる?

男性は65歳、女性は70歳からがお得

繰り上げて早くもらうのと、繰り下げて遅く多くもらうのとどちらがお得なのでしょうか。寿命も考えつつ考察してみましょう。 年金を60歳に繰り上げて受給を開始した場合、76歳以上まで長生きした場合損をすることとなります。一般的な平均寿命を考えると繰り上げ受給は不利と言えます。 一方、繰り下げて70歳から受給した場合、月々の額が増えますが、お得と言えるようになるためには、81歳以上生きる必要があります。男性の平均寿命がおおよそ81歳ぐらいになるため、得をするかはなんとも言い難いラインですが、女性の平均寿命は87歳ぐらいで、81歳を超えて長生きできる可能性が高いため、女性の場合は繰り下げ受給がお得な可能性が高いです。

男性は65歳、女性は70歳からがお得

ケース別のおすすめ受け取りタイミング

夫婦の年齢によっても受給開始のおすすめタイミングは異なってきます。たとえば、妻の方が年上で、夫が加給年金を受け取っている場合、妻が65歳になった時点で夫の加給年金が打ち切られ、妻の老齢基礎年金に振り替えられます。その際に、「振替加算」が発生します。 また、65歳以上70歳未満で給与をもらって仕事を続けて厚生年金保険に加入している場合、所得によっては厚生年金を一部もしくは全額受け取れない場合があります。在職老齢年金として調整がかかるからです。在職老齢年金での減額が生じる所得額のボーダーは1月の収入が47万円となっています。調整が入る場合、繰り下げ受給として増額は受けられず、65歳から受け取った場合の月額となるため、在職老齢年金の調整には注意しましょう。

ケース別のおすすめ受け取りタイミング

おわりに:受給開始はよく考えて

夫婦の経済状況や老後の生き方のプランに応じて、年金の受給時期は慎重に決めましょう。年金受給時期には「繰り上げ受給」や「繰り下げ受給」という制度があり、60歳から70歳までの自分の生活スタイルにあったタイミングから受給を始めることができます。ただし、受給開始を65歳よりも早くを選択する場合は支給額が減少し、逆に遅くを選択する場合は増加しますので、平均寿命を考慮しながらお得な時期を考えると、男性は65歳、女性は70歳から年金を受け取るのがお得になる可能性が高いと言えます。そのほかにも振替加算や在職老齢年金など様々な調整が働くため、人生設計を考えながら制度の利用を考えていきましょう。