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役員報酬の決め方や税制上のメリットについて

2024.01.19
役員報酬の決め方や税制上のメリットについて

役員報酬の決め方や税制上のメリットについての記事をご紹介します。

株式会社の役員が会社から受け取るお金を役員報酬と呼びます。自身で会社を設立した場合、役員報酬の額は自ら決定することができますが、報酬の設定には従業員の給与とは異なるルールが適用されます。
ここでは、役員報酬を設定する際に知っておくべき基本情報や決定の手順、さらに留意すべきポイントについて解説します。

役員報酬と従業員給与との違い

役員報酬 従業員給与
支払いに必要な条件 特になし 勤務実績による
割増賃金(残業代) 適用なし 適用あり
健康保険・厚生年金保険 適用なし 適用あり
雇用保険・労災保険 適用なし 適用あり
最低賃金 適用なし 適用あり
日割り計算 できない できる

役員報酬は、基本的に会計年度を通じて一定の額とされ、増減については株主総会で決定される必要があります。一方、従業員の給与は通常、全額を損金として計上することができますが、役員報酬を損金計上する際には一定のルールを守る必要があります。損金とは、会社の収益から差し引いて課税所得を減少させる支出のことです。役員報酬を損金計上できれば、その分だけ法人税の支払い額を減少させることができます。

ただし、役員報酬を増やして法人税を減らす試みが役員個人の所得税を増加させる結果となり、最終的には総合的な納税額が増えるケースも考えられます。したがって、役員報酬の設定においては単に税負担を減らすことだけでなく、バランスの取れた報酬体系を検討することが重要です。適切な報酬額を決定する際には、税理士などの専門家と協議することをおすすめします。

また、会社の資産や生命保険料など、役員個人に利益をもたらすものを「非金銭報酬」と呼び、これも役員報酬とみなされる場合があります。注意深く扱い、適切に記載・報告することが重要です。

役員報酬と従業員給与との違い

役員報酬の決定方法

会社法では役員報酬に関して「定款または株主総会の議決によって定める」とされています。中小企業や小規模法人においては、定款に具体的な記載がないことが多く、定款に関しても「株主総会の決議で定める」という形が一般的です。このため、役員報酬の具体的な額や条件は、株主総会において議論され決定されることとなります。
株主総会での決議によって役員報酬が決定されることから、役員報酬の設定においては会社の経営状況や業績、役員の役割と貢献度などが考慮されることになります。適切な報酬体系を確立し、透明性を保つことが重要です。また、報酬の決定プロセスを遵守し適切な手続きを踏むことで、株主や関係者の信頼を維持することが求められます。
役員報酬額を決定する時期
役員報酬の金額は、起業1年目の場合、会社設立日から3ヶ月以内に決定しなければなりません。

役員報酬の決定方法

役員報酬を決定する際の注意点

役員報酬の金額を決定する際には、以下のような点に注意しましょう。

  • ・月々の粗利や固定費などを予測した上で報酬額を決定する
  • ・会社と個人が負担する税金のバランスを考慮する
  • ・同業他社などと比較して不相当に高額にしない
  • ・認識違いやミスで損金不算入隣らないようにする
役員報酬を決定する際の注意点

役員報酬決定時は専門家へ相談しよう

役員報酬の設定が適切でない場合、法人税や役員個人の納税額に影響を及ぼす可能性があります。また、報酬を損金として計上するためには複雑なルールが存在するため、税務に関する専門的な知識が求められます。自社に合った最適な事業計画を策定し、税務面でのリスクを最小限に抑えるためにも、税理士に相談することをおすすめします。
専門家のアドバイスやWebサービスを活用して、役員報酬や税金に関する悩みを解決し、安心して事業を進めていくことができるでしょう。