個人年金保険などの税制優遇を活用して老後資金を増やそう
個人年金保険などの税制優遇を活用して老後資金を増やそうの記事をご紹介します。
個人年金保険は元本保証
個人年金保険は、貯蓄型の生命保険です。定期的に定額の掛け金を支払い、積み立てていきます。積み立てられた掛け金は加入時に設定された予定利率で運用され、原則として元本が保証されます。元本保証でありながら、銀行預金に比べて高い利率である点が魅力です。ただし、支払期間の途中に解約した場合、元本割れをするリスクが伴います。中途解約の可能性がある場合は注意しましょう。
税制上の優遇措置
元本保証での運用に加えて、個人年金保険の大きなメリットとして「税制上の優遇措置が受けられる」点が挙げられます。 個人年金保険の掛け金は生命保険料控除の対象となります。生命保険料控除は「一般生命保険料控除」、「介護・医療保険料控除」、「個人年金保険料控除」の3つの枠から構成されており、一つの控除枠につき年間支払保険料の控除額の上限は8万円までとなっています。他の生命保険料控除枠が上限まで使われている場合でも、個人年金保険料は個別の控除枠で8万円まで控除が認められます。 会社員の場合、年末調整の際に保険会社から送られてくる「生命保険控除証明書」を提出することで、所得控除が認められ、支払った税金の一部が還付される可能性があります。
税制優遇額はどれくらい?
具体的にいくらぐらいお得になるのか、例を挙げて考えてみましょう。例えば、課税所得が500万円で所得税率が20%の30歳の人が、年間8万円を60歳までの30年間個人年金に積み立てる場合、どのぐらいお得になるでしょうか。 毎年8万円を個人年金に積み立てると30年間で支払う保険料は240万円です。 個人年金保険料控除を受けることで、毎年8,000円の所得税が還付されます。毎年続ければ30年間で24万円の節税になります。さらに、住民税についても所得控除による節税効果が期待できます。
おわりに
老後資金を貯蓄していく方法は個人年金保険以外にもさまざまな方法があります。現在は超低金利時代と言われており、個人年金保険の予定利率もその影響を受けて、以前に比べて低くなっています。しかし、銀行に預金として預けておくよりは利率がよく、そのうえ税制優遇による節税効果でお得になることもあわせて考えると、依然老後資金を積み立てるための効果的な方法であると言えます。自身のライフプランやリスク許容度を考えながら、適切な方法で老後に備えましょう。