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年金保険料未納による財産差し押さえのリスクと対処法

2023.12.28
年金保険料未納による財産差し押さえのリスクと対処法

年金保険料未納による財産差し押さえのリスクと対処法の記事をご紹介します。

増える年金未納

日本の公的年金制度には、国民年金と厚生年金の2つが存在します。厚生年金は会社員や公務員などが加入する形態で、保険料は雇用主が給与から天引きして納付します。 国民年金は20歳以上のすべての国民が対象で、自営業者や学生、無職の方々は自身で保険料を支払う必要があります。しかし、給与から天引きされない国民年金は、未納が問題となっており、未納率は約30%に上ります。少しずつ改善傾向にはあるものの、まだまだ問題は残されています。 未納者の要因は、収入の低さや生活の困難さ、そして将来に対する年金の不安が挙げられます。満額の年金保険料を納付すれば、老後に月6万4,816円(2022年4月現在の数字)の年金を受け取ることができますが、しかし、額が少なく見えること、本当に受け取れるのという疑惑が未納に繋がっています。

増える年金未納

差し押さえは行われている!その対象とは?

様々な事情や考えから国民年金を払わない方が多くいますが、年金保険料を未納しておくと、財産が差し押さえられる恐れがあります。年間1万4,000件以上の財産が差し押さえられています。 差し押さえの対象となる方は、所得が300万円以上で、保険料を7ヵ月以上未納している方です。所得は、給与所得控除や基礎控除、社会保険料の控除、生命保険控除といった様々な額を差し引いた額の数字で判定されます。

差し押さえは行われている!その対象とは?

差し押さえまでのプロセス

財産の差し押さえは督促や差し押さえ予告など複数の段階を踏んでも未納が解消されなかった場合に行われます。具体的には、納付督励、特別催告状、最終催告状、督促状、差し押さえ予告、差し押さえ通知書といったステップを踏みます。差し押さえは急に行われるものではなく、たくさんの予告を挟んだ後の最終ステップとして行われるため、催告状や督促状が届いた時点で未払い分の対処を考えることが大切です。

差し押さえまでのプロセス

年金はしっかり払おう

国民年金保険料の支払いが難しい方は、免除・猶予申請や分割払いの相談を行いましょう。未納を放置することで財産が差し押さえられるリスクがあるため、未納に気づいた段階では早めに対処をすることが大切です。差し押さえ件数が1万件を超えることから未納問題は深刻になってきています。差し押さえられていないから良いだろうと放置せず、適切に年金の支払いをすること、払えない場合は手続きを適切に行うようにしましょう。