企業型DCとiDeCo-2つの確定拠出年金の違いとは?
企業型DCとiDeCo-2つの確定拠出年金の違いとは?の記事をご紹介します。
企業型DCとiDeCoの違い
企業型DC(企業型確定拠出年金)とiDeCo(個人型確定拠出年金)は、税制上の優遇が受けられる老後資産積み立て・運用制度です。どちらも運用益は非課税で、退職所得控除や公的年金等控除の対象にもなります。また、月々払う額の所得控除も受けられます。税制優遇内容は共通していますが、それぞれ別の制度で、同時加入が可能な場合もあります。 企業型DCでは、勤務先の企業が毎月一定額の掛金を支払います。また、企業の規約によっては、従業員が掛金を追加で自身で積み立てることもできます。一方、iDeCoは個人で自由に加入するもので、掛け金の額も毎月定額もしくは自由な額を設定できます。
両方加入できる場合もある
企業型DCとiDeCoの両方に同時に加入できるケースがあります。両方に加入することで将来受け取れる給付金の額を増やすことができます。 企業型DCに入っている方がiDeCoに加入するためには3つの条件があります。まず、毎月拠出するプランに入ること、iDeCoの掛金と企業型DCの事業主掛金の合計が各月の拠出限度額を超えていないこと、そして企業型DCで自身が追加で掛金を支払う「マッチング拠出」を利用していないことです。
確定拠出年金の運用方法と受け取り方
企業型DCとiDeCoでは、掛金を自ら運用する制度です。資産運用は成功すれば受け取れる給付金が増えますが、失敗して受け取り額が減少するリスクも伴います。 運用商品は、定期預金、保険など元本保証のある商品とリスクを伴う投資信託に分かれます。自らのリスク許容具合に応じて、商品を組み合わせて、自由に運用することができます。 確定拠出年金は60歳から老齢給付金として受け取ることとなりますが、障害や死亡など万が一の際に受け取ることができます。加入者が75歳を迎える前に高度障害状態になり、傷病状態で1年6カ月以上経過した場合には障害給付金として受け取ることもできます。また、加入者が亡くなった場合、遺族が残高を受け取れます。
おわりに
確定拠出年金は、加入者自身が資産を運用し、その結果によって将来受け取れる給付金の額が決まる制度で、税制上の優遇のある制度です。確定拠出年金には、企業型DCとiDeCoの2種類があります。いずれの制度も適切な運用を行うためには、運用商品への理解、制度への理解を深め、将来のライフプランにあった運用プラン設計が大切です。また、企業型DCに加入している方も追加で個人的にiDeCoに加入できる場合があることも覚えておきましょう。